流星

ひどかった週末も終わって、ベランダでタバコを吸っていた。
煙を追って見上げた先に夜空が見えた。

毎晩夜更かししてた高校生の時、母が夜中に「流星が見えるんだって」と僕を連れ出して、二人でベランダで流星群を見た。あれから二十年以上経ち、あの家はもう取り壊され、母とは離れて暮らしている。流星は僕に何を叶え、何を叶えてくれなかったのか。

夜空を見ると、たまにそんなことを考える。