しゃべりすぎるな!

昔見たアメリカのドラマ「ザ・ホワイトハウス」で、以下のようなくだりがあった(細部はうろ覚えです)。

(大統領報道官CJは、大統領が容疑を受けている事件に関して証言をすることになり大統領法律顧問のバビッシュに相談しているが、バビッシュに「君はしゃべりすぎる」という指摘を受ける)

ビッシュはCJに

「今何時か分かるか?」

と質問する。
CJはバビッシュの背後の掛時計を見て「2時10分よ」と答える。

ビッシュはすかさず

「しゃべりすぎだと言うんだ。
『今何時か分かるか?』と聞かれたのなら、分かるかどうかだけ答えればいい」

と切り返し、「もう一度聞く。今何時か分かるか?」。
CJ、得心したように「…分かるわ」とだけ答える。
(細部はうろ覚えです)

なんとも示唆に富んだ一幕だ。

僕もよく自分はしゃべりすぎであると思うことがある。サービス精神が旺盛だからだと思う。
顧客に対しても言わなくてもいいことを言ってしまい、逆に不安をあおってしまうことがある。
反省と自己嫌悪に陥る。

弁護士などは、弁論術を技術として学ぶそうである。
しゃべるのが弁論だと思いがちだが、逆説的にはしゃべらないのも技術なのだろう。