「食う」ことを考える
子どもの頃に考えていた。
「大人になって会社からお金がもらえるようになったら、一生分のカンパンを買おう」と。
これは僕の性格に由来する。
僕は極めて臆病で保守的な人間だ。子どもの頃からそれは変わっていない。
だから、できるだけ人生に保険をかけておきたいと思っている。
例えばこんな考え方をする。
そんな性格なので、「人間、食べるものがあれば最終的には生きていけるだろう」という、保険をかけておく意味から、「一生分の食べ物を用意すれば安心だ」と思ったのである。
もちろん、食えてるだけで人間は幸せなのかというとそんなことはないわけだが、最低限食わないと死んでしまうというのは確かだ。
(なぜ「カンパン」なのかというと、もちろん長期保存ができるだろうという考えからだ)
便利なサービス、きれいなデザイン。
どれもこれも、まず「食えている」から享受できる。
それが当たり前の前提になっている日本は素晴らしいのだが、それもいつまで続くかは誰にもわからない。
クラウドみたいに「自分用の食料貯蔵庫」を持つ時代もありえるかもしれない。