米子のこと

福岡に帰る前に実家の米子に何日か帰っていた。こうなったことについての親戚や友だちへの説明と挨拶のためである。
正直、親戚に会うのは少し気が重かった。それは僕が「田舎の長男」だからである。
これまでも父が他界した後(前もだが)、ことあるごとに「いつ帰るのか」と言われていた。それをのらりくらりとやり過ごしている間に、なんと嫁の実家に行くことになった。これをなんと話すべきだろうと思っていた。
結果から言うと、これは杞憂であった。一子相伝の掟どおりに拳を潰されたり記憶を無くされたりといったこともなく、「しっかりやってこい」「家族は一緒にいた方がいい」などの言葉をかけられた(勿論それぞれ思うところは色々あるのだろうが)。
ありがとうございました。*1

数少ない友だちにも会ってきた。うち一人は境港の水木しげるロードで雑貨屋を経営している。以前は米子市内の商店街に店があったが、一昨年ここに移店した。新しい店にはまだ行ったことがなかったのと、ここに来ればいろいろと面白いものが見られるので店に足を運んだ。
店主は高校の同級生で、一緒に柔道部にいた。大学卒業後にサラリーマンをした後に独立してこの店を開いた。
この店の商品は店主がすべて海外で直接買い付けをしたものである。元々海外を放浪するのが好きな男で、店を開こうとした理由も「旅をするため」だそうだ。サイトを見れば分かるが、渡航先も東南アジア、インド、中南米、アフリカなど多岐に渡っている(先月もタイに半月ほど買い付けに行っていたとのことだ)。

店主の旅の話はとにかく面白い。
今回は妹夫婦と一緒に行ったのだが、夫婦で今度海外旅行に行きたいと思っているが、モロッコとトルコとどちらがいいだろうかと尋ねたところ、両方の国の話を滔々としていた。それがガイドブックの受け売りではなく自身の経験に裏打ちされた、例えば「トルコでは店先のものを買おうとして店の外から声を掛けると、“まず店に入れ”と言われ、店に入ると“まずお茶を飲め”とお茶をふるまわれ、店先の商品について尋ねると“その前にこの絨毯を見ろ”と絨毯を見せられる」みたいな話なのである。今は観光地の中にお店があるので(だからちょっと面白系のコスプレ衣装なども置いたそうだ)そうでもないが、市内の商店街に店があった時はいつも店に中高生がいて、ちょっとしたカリスマであった。
米子に足をお運びの際はぜひお立ち寄りください(ヤフオクで商品販売もしているとのこと)。


ちなみに今回買ったのはこのアステカのペンダント(商品それぞれに蘊蓄があり、その話も面白い。今回は鈷杵などの法具の話を聞いてきた)。

■おまけ

正面は見ていないが、この鬼太郎はかなり顔が恐いそうである。


2日連続で朝日町にも行った。

こういったわけで現在福岡県民になりました。現在就職活動中です。

*1:僕のこういう考え方が理解できないという人もいる。それはそれで言いたいことは分かる。