道に迷う

子供に、「パパはゲームでも道に迷うんだね」と言われたことがある。

極度の方向音痴なので、よく道を間違えて迷子になる。
進みながら「こっちでいいのか?」と内心不安になりながらそれでも進むこともあれば、正しいと思って進んでいた道が実は間違っていた、ということもよくある。
スマートフォンが登場してずいぶんましになったとはいえ、人間(つまり僕自身)の「地図を見る目」が進化したわけではないので、やはり条件によっては道を見失う。
移動している時というのは、頭の中の地図では自分は「上」に進んでいる。東西南北などという高度な空間把握はできないので、方向転換は「右、左」だ。
脳内地図では自分が上に進んでいると言ったが、道を曲がったりして地図の上と脳内地図の上がずれると、「右、左」が機能しなくなる。適宜地図の方向を修正すればいいのだが、運転している時のように手が離せない時もある。なので道を曲がった時が道を見失いやすい。

車を運転していて同乗者にナビをしてもらう。帰りになって「帰りは来た道を戻ればいいから簡単だろ?」などと言われる。何を言ってるのかさっぱり分からない。「反対方向」から見る道は初めての道と同じだ(たとえ一度も右折左折が無かったとしてもだ)。

普段の生活でも似たようなことがある。
自分のしていることが正しいのか間違っているのか確信が持てないまま、それでも進まないといけない時がある。

方向音痴の不安はそれに近いかもしれない。