僕が好きだった絵本を紹介します

子どもが幼稚園に通っていた時、毎月一冊絵本の配布があった。
僕らは1年半前に他県から移住してきて子どもも転園しているのだが、どちらの園でも福音館書店の本だった。
これがなかなか面白い。
うちには、姪が幼稚園の時に読んでいた本のお下がりもあり、多いときで百冊以上の絵本があった。内容は対象年齢によって違うが、道徳的なもの、言葉遊び、世界や日本の民話、現代の寓話、その他(分類不能)といろいろである。


もう幼稚園は卒業し、これらの本もいくつかはもう内容が年齢にそぐわないものもあるが、一緒に読んだ記録として僕が感銘を受けたいくつかの作品を紹介する。

おつむてんてん

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これはお下がりの本だった。棟方志功の作品のような力強い絵柄と言葉遊びの面白さが気に入って、よく読み聞かせていた。
リンク:おつむてんてん

まちには いろんな かおが いて

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タイトル通り、町にあるいろいろな物たちの表情を捉えた写真集だ。書いてある言葉は分からなくても、表情なら伝わる。いいアイデアだ。
リンク:まちには いろんな かおが いて

ぐぎがさんとふへほさん


これは、言葉遊びの本。読んだ後に色々なバリエーションで遊べる。この本を元に母音と子音についての話もできる。
リンク:ぐぎがさんとふへほさん

いしゃがよい

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素朴な絵といいお話。
いしゃがよい

しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん

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この作品は絵本で読み聞かせても面白いが、親が覚えて「ももたろう」のように寝る前の定番のお話にしてもいいと思う。 ちなみにtwitterで見たが、この作品は構想5年 製作2年だそうだ。
リンク:しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん

キリンとアイスクリーム

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これは、分類が難しい作品だ。絵本には大人の常識を超えた「なんでもあり」の内容の作品も多いが、これはそれとも少し違う。一言で言うと「シュール」だ(絵も話も)。
リンク:キリンとアイスクリーム

ひともじえほん

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これは、実に画期的な本だ。NHKからだであそぼ」にも出演していた近藤良平氏が、身体を使ってひらがなを表現している(一文字と人文字をかけている)。親子でやってみても面白い(できないのもあるけど)。
リンク:ひともじえほん

ここまでは幼稚園の時の本。
子どもは学校の図書館でも毎週本を借りてくるが、これもなかなか面白い本がある。

給食番長

給食番長 (cub label)

給食番長 (cub label)

絵柄も面白いしストーリーも奇天烈だが、これはれっきとした「道徳」の本だ。読み方はいろいろできるが、僕はこの本を子どもと読んで、「いただきますとごちそうさまをどうして言うのか」という話をした。

この本の作者は福岡県出身で、ページの隅に本文の福岡弁訳が記載されている。福岡県人にはちょっと楽しい仕掛けだ。

キャベツくん

キャベツくん (ぽっぽライブラリ―みるみる絵本)

キャベツくん (ぽっぽライブラリ―みるみる絵本)

久々に衝撃を受けた作品。最初ぱらぱらと見て漢字もなく平易に見えたので子どもに読んでもらったのだが、あまりの内容の凄さに仰天した(内容を解説したいが僕には荷が重い)。急いでwikipediaで作者のことを調べたら、「ナンセンスの神様」の異名を持つとのことだった。納得。
長新太

こんもりくん

こんもりくん

こんもりくん

絵柄はソウルフルだが、内容は「これぞ絵本」というお話だ。昔のコロコロコミックにありそうな絵柄もいい。


改めて今回いくつかの作品を読み返してみたが、僕は絵本に「教育的なもの」を求めすぎていたかもな、とちょっと考えた。読後に何かを考えられたら尚いいが、大切なのは子どもが読んで楽しいかだ。子どもに聞いてみたら、僕が上にあげた本ではなく、別の本をお気に入りとして選ぶかもしれない。それもまたよしである。